信念の魔術ー人生を思い通りに生きる思考の原則 (C・M・ブリストル)

・あなたの心と考えが、あなたを現在のあなたにしているのです。

 つまり、成功の秘訣は外界にあるのではなくて、あなたの持つが「考える力」にあるのです

 

あなたの日常のあらゆる行動の背後には、驚くべき強い力である思考がひそんでいるのです。

 あなたの歩き方、身の動かし方、話し方、服の着方などはすべて、あなたの思いを反映しています。

 

あなたは、あなた自身の「思い」の産物です。

 人の信念とするところは、すなわちその人そのものなのです。

 あなたの考えが、あなたの性格、人生、日常生活そのものを決定するのです。

 

・しかし、心にとめておかなければならないのは、私たちが心に抱く思いの大部分は自ら考え出したものではないということです。

 

・心のはたらきを支配する因果律にまで思いがいたる人は少ないのです。「すべては内にある。外のものは何一つない」とか「心はあらゆる力の根源である」などと言われることの真の意味を知る人も多くはいません。

 

・求めるものは、金銭でも、名誉でも、地位でも、知識でも、なんでもよいでしょう。何を求めるにしても、あなたの中に燃えるような欲求として持ち続けさえすれば、達成は難しくありません。

 自分の力量には大きすぎる望みだな、と弱気になることがあるかもしれません。しかし、それは少しも無謀ではないのです。信じることから沸きあがる熱を込めて、あなたの体内に深くひそむ力を躍動させるのです。その力こそ、あなたを目的のゴールへ導いてくれるでしょう。

 

心から望むものをはっきりさせる

 

・次に、欲求そのものがいったいなんであるかを明確に決定しなければなりません。単に成功してみたいなというような、漠然とした思いではダメなのです。はっきりと心に描ける形を持たなければなりません。

・「必要」と「願望」には大きな違いがあることを忘れてはいけません。

 生活を変えるような新しいものや今までにないものを求める気持ちは、あなたに特別な努力をさせます。つまり、信念の力があなたの内部に一つの動力を起こすのです。それによって人生に余分な価値が生まれてくるわけです。

 ですから、なにか成し遂げたいとか、またはいま現に持っているもの以上の何かを得たいと願うならば、まずその欲求を持つことからスタートしなければなりません。

 

・疑いもなく、人間の想像力または人間が描く未来のイメージと心の集中力が、潜在意識の磁力をはたらかせる主な原因なのです。心のイメージは、暗示を繰り返すことによって、はっきり描かれます

 

・…そうなると、あとは潜在意識が活動を始めて、家を手に入れさせる運びとなるのです。その実現の道順はさまざまでしょう。しかし、その道順がどうであろうと、たいして重要なことではありません。信念が堅ければ、必ず手に入るのです。

 

想像力につづく正しい行動が必要

・多くはぼんやりと希望的な考え方をするだけで、何も実行せずに一生を終ってしまいます。希望的な思いだけでは効果はありません。行動が欠けているからです。

 ですが、真に何かを求める人は、背後の欲求がかりたてる偉大な体内の力に動かされています。こういう人には、目的への道は目の前に続いています。潜在意識の力を使う人の行く手に障害はありません。潜在意識はその人の欲求に磁力を与え、欲求の目的物を照らしたように明るくして顕在意識へ送り込みます。

 思考と想像力をたえず集中させると、目的物を自分のほうへ引き寄せることができます。思考の力に引力があることは確かなことで、それは日常生活にたえず見受けられます。

 

・普通の人々は長く精神を集中することは難しく、心に描くイメージを消さずに持ち続けることも、たやすくはありません。あなたも、自分の過去を思い出してごらんなさい。思念、考察、空想などは驚くほど速く、たえず心の中を去来して私たちを揺さぶり続けているものです。

 私たちは読むもの、見るもの、聞くものなどにたえず動かされます。そのために体内の創造力は、そのいろいろなものが雑然と区別もなく入り乱れた混乱のかたまりとなっているので、欲求へのはっきりしたイメージを心の中に将来をめざして持ちつづけることは、たやすくありません。

 だから、潜在意識の奥深く手を届かせるためには、思いを一点に集める合理的な技術を習得する必要があるのです。

 

信念は山をも動かす

 

・「われわれは、いつでもどこでも不可能を可能にする」

 「人がすることなら、われらにもできる」

 「すぐ実行せよ」

 「スターターとなれ、ほかから動かされるのを待つな」

・植物と同じように、正しいタネを植え付けることを言い換えれば、純粋に一つのことを思い念じることです。

 いつも同じ目的に向かって一つのことを思考し続けて、たえずそれを育まなければなりません。そうすれば、自然に強い力をたくわえて伸びていき、あらゆる方法を探して障害を乗り越えていくことになります。

 

・欲求はわれわれにあらゆる行動をさせる原動力です。欲求なくしては、進歩はありません。欲求が強くはげしくなればなるほど、その欲求を満たす速度は速くなるのです。

 

カードを使う技術

・まず三枚か四枚の、名刺大のカードを用意する。

・それが確かにあなたの最高の欲求であることをはっきり確認したならば、カードにそれを一言で表すような簡単な言葉にして書きつけなさい。できるだけ一語か二語で表すのが好ましい。就職、転職、金儲け、新しい家などどんなことでも構わない。

・他のカードにも同じことを書き、財布、カバン、ベッド、鏡の横、机に貼る。

 

・…というのは、一日のうちどんな時間でも、絶えず心の中にそのものの姿を描いて、イメージを深く植え付けたいからです。

 そして、夜寝る直前や朝起きた時、つまり24時間のうち最も大切な時間にはいっそう力を込めて、一点に心を集中するのです。しかし、それだけではまだ足りません。その他色々な工夫をして自分の求めることをはっきりとした絵として心に鮮やかに描くのです。そうすればより早く目的が実現可能することになります

 

・ここで強調しておきたいのは、自分がカードに書いた文字はどういう意味のものであるかを、人に知らせてはいけないということです。勘づかれてもよくありません。これを人に知られるとせっかく努力をしても、全く効果があがらないおそれがあるからです。

 

・何故そのようなことになるかと言うと、もし自分の欲求していることがらを世間に言いふらすと、気づかないうちに自分の精神力を分散して、ひとつのことに思いを集中しにくくなるのです。すなわち、潜在意識との密接な連絡が断たれることになるのです。もしそうなると、またはじめからやり直さなければならないおそれが出るのです。

「他人に自分の欲求していることを口外してはならない」ということが、この技術の大切なコツの一つです

 

・自分の思いや望みを実現するために潜在意識へ送り込みたい時には、できるだけ簡素な言葉で表現するほどよいのです。…しかしその効果を長続きさせるためには、自分より早くゴールにしていることがらが現実のものとなって現れてくるまで、たえずこういう積極的な言葉を言い続けることが必要です

 

・…ですから、休むことなく一つのことがらを念じ続けましょう。

 

・たとえば、今よりもよい仕事へ転じたいとか、または昇進したいと望むとすれば、カードを使うばかりではなく、自分自身へ向かって、「必ずその仕事や地位が得られる」と、絶えず言い聞かせるのです。この技術を身につければ、自分の念頭を言い続けるうちに、いつしかそれを達成した姿が心のうちに画像となって深く焼きつけられるようになります。

 

・長きにわたる観察によると、私が説くサイエンス技術を意識して使う人(意思せずに使っている人も)はおそるべきスタミナの人であり、エンジンそのもののような人間であると言えます。彼らは想像力を生かし、強い信念を持つばかりでなく、行動力から見ても、いわゆる実力型の活動家です。ここで力を込めて言いたいのは「行為を伴わない信念は死だ」ということです。

 この地球上には集中された思いだけによって、つまりオフィスに閉じこもったまま他人と接触することなく、目をみはるばかりの素晴らしい大仕事をする人がいることは間違いありません。

 しかし、このいわゆる物質的な世の中では、だいたいにおいて行動力のある人が世間を支配するのです。

 

形而上学者神秘教の教師たちは、その欲求のイメージを書き出させれば、それをどんどん実現させてやることができると公言しますが、そういうことができるためには、心の絵や思考の放射が的確かつ不動でなければならず、大変な修業とともに強力な集中を一度を必要とするのです。

 しかし、そういう精神力を育成するまでに熟練していない人たちは、努力と精神力をかたむけて、心のうちに描いていることがらを実現するためには、潜在意識の命令のままに行動するのが近道と思います。

 

鏡を使った技術

  1. まず鏡の前に立ちます。
  2. 軍隊の気をつけの姿勢をとる。直立し、かかとを合わせ、腹を引っ込め、胸を張り、あごを引いて顔を上げる。そこで3、4回深呼吸して、体内に自信と力と決意が湧くのを待ちます。
  3. ついで鏡の中の自分の目の奥に見入りながら、欲求していることを必ず成し遂げるぞ、と自分に向かって言うのです。
  4. これを少なくとも1日2回、朝晩に行うことを習慣とすれば、その結果として自分でも驚くようなことが現実に現れる

 

・成功するかどうかは、たえず努力を続けるかどうかで決まります。一生懸命でいないと、せっかく手に入れたものも羽が生えて飛び去っていくのです。たとえ一瞬たりとも中途半端な勝利に甘んじて、自画自賛にのみ時を過ごしてはなりません。